カモミールティ

遠方より友来る在り、また楽しからずや。

とは、論語の言葉である。遠方よりはるばる友が来た。これほど喜ばしいことがあろうか。
という趣旨である。

友人が会いにくる。そして、お互いの夢について語りあう。私にとって、どんな時間にも代えがたい時間だと感じる。

今日、遠方から贈り物が届いた。お互い遠く離れてしまったが、気にかけてくれていることに感動した。

封を開けるとカモミールティとペパーミントティが入っていた。先日会ったときの言葉が脳裏に甦る。

「今のあなたにはこれが必要!」

そういってカモミールティをしきりに勧めていた顔を思い出して、自然と笑みがこぼれる。

さっそくお湯を沸かしつつ、ティーカップを用意する。お茶を美味しく味わうために先週買ってきたものである。あいつは食器で味わうことにうるさかったよなぁと昔を思い出しつつ、しっかり影響を受けている自分に苦笑する。お湯が沸いたところで、カモミールティを入れる。カモミールのリンゴような上品な香りが漂う。口に含むと、甘く、それでいて、ほろ苦い。そして爽やかな心地よさが残る。肩の荷がふと軽くなったような錯覚を覚える。

「もっと爽やかにならんの、あんた?」

そう 言われた気がした。

自分に囚われているから、空気が澱む。
意識が内向きだから心のバランスがとれない。
自分を守るために、肩に力が入る


周囲の人間に興味をもって、自分の心の動きに注意する。
他人の心に目を向けて、相手の気持ちを洞察する。
そこで生じる自分の感情に気づく。
そして、行動。
そうすれば、自ずからバランスが取れる。

ペパーミントとカモミールティという組み合わせには、そういう想いがこめられている気がした。ありがとう。大事なことを思い出したよ。

爽やかに、すっきりと。

心の在り方をまっすぐもとう



遠方より心が届く、それもまた素晴らしき哉